赤と青のえんぴつ

分野にこだわらず、気になったことについて机上の空論を繰り広げたい。

点数開示には気を付けよう!

 大学2年の時のお話です。私のところの必修の講義で、非常に非常に厳しいところがありました。授業は難解、情報量ぎちぎちのスライドなのにレジュメ配布なし、出席点なしで試験だけで全て決まる、という役満レベルの鬼畜ぶりです。

 

 もちろん試験も厳しく、半数が追試験になり、その内の半数弱は再履修になっていました。全体の5分の1ぐらいが再履修になっているのです。しかも追試験は夏休み中に行われるため、意地でも再履修になりたくないと、夏休みも返上して勉強するのです。学年全体が精神的に追い詰められていました。

 

 

 そんな、2年の「山場」の一つ。夏休みや単位がかかっている試験の結果に一喜一憂するのは無理もありません。

 この講義の試験の結果は、メールで送られてきます。全問長文記述の筆記試験だったので、自分がどのくらいの点数なのかも十分に確証が持てないまま、ドキドキしながら通知を待つのです。

 

 結果を一斉送信すると予告があったある日の昼休み。皆がそわそわしながらスマホを傍らに昼食を食べていました。

 

 ピコン!

 

 通知が来ました。急いでスマホをみると、学年のLINEグループにどうでもいいお知らせが共有されていました。めっちゃビックリしました。心臓に悪いです。

 

 

 そんな時、あまのじゃくな私はちょっと悪いことを思いついてしまいました。ただの通知だけでもこんなに驚くなら、もう少しひねればもっと驚かせることができるはずだ、と。

 

 私はスマホを開き、LINEのユーザー名をその科目の担当教授の名前に変えて、友達Aくんに個人チャットを飛ばしました。

 

「あなたは0点です」

 

 Aくんはすぐに反応し、「おい、良くないって!マジでやめろやwww」と怒ってきました。作戦通りにいき、とても面白かったです。

 

 しかし、0点はさすがにリアリティがなかったのか、Aくんはすぐに気づいてしまいました。嘘の点数だとしても、もう少し現実味がある点数にした方がよさそうです。そして、次のターゲット、友達Bくんに仕掛けました。

 

「あなたは42点です」

 

 Bくんは、「は?」と一瞬事態が飲み込めないようでしたが、トーク履歴から私だと気づき、「おい!マジで生きた心地しなかったわwwwやめろってwww」と非常にいい反応をしてくれました。

 こんなに上手くハマってくれて非常に満足でした。今振り返っても性格悪すぎますね私。

 

 

 そんなドッキリもひと段落し、しばらくしてついに、本当の点数開示のメールが一斉送信されてきました。私はすぐさまメールを開きました。

 ああ、よかった!無事合格点を超えていました。単位も夏休みも無事確保できて、一安心です。

 

 

「おい!お前マジで2度もやめろってwwwよくないぞwww」

 

 

Bくんが私を叩きながら怒ってきました。

 

 

「え、もう何もしてないよ」

「え?」

 

 

 顔から笑みがスーと消えていくBくんのスマホの画面を見ると、「本当」の点数が表示されていました。

 

 

  42点、と。

 

 

 数日間めっちゃ気まずくなったので、このイタズラ本当にやめた方がいいです。点数開示には気を付けよう!