赤と青のえんぴつ

分野にこだわらず、気になったことについて机上の空論を繰り広げたい。

ざっくり数学 「数学はRPG」

 「数学の成績を伸ばしたい」「数学の成績が伸びない」「どうやったら数学ができるようになるのか」って生徒に聞かれた時、正直何言えばいいのかよくわからないので、高校のときに先生から聞いた考えをパクって伝えるようにしています。

 

 数学はRPGのようなものです。基本的に一つのストーリーをなぞっていきます。初めは四則演算からです。そこから色々新しい要素が出てきます。どんどん敵(問題)を倒していきます。

RPGで進む上で、敵が倒せなくて行き詰ったときに、何をするでしょうか?

 ほとんどの場合、道中に出てくる雑魚狩りをしてレベルアップすると思います。雑魚狩りで自分の強化を図るのです。数学で言えばこれはさして理解の難しくないと思っている問題です。アイテムを買ったり、鍛錬場に行ったり、武器を買ったりするのはお金が掛かりますしね。数学なら塾とか問題集とかですかね。でも、お金をつぎ込むのも限界があります。

 そうやってレベルを上げているうちにさきほどまで倒せなかった敵を倒せるようになって、次のステージに行きます。今度行き詰った時には、もう少し強い敵、つまり、難易度のある問題でレベル上げをするでしょう。

 中盤辺りで、最初の街の雑魚敵を倒すのに、何の攻撃をしようか考え込むでしょうか?何も考えず、連打で済ませてしまうでしょう。数学において、四則演算を何も考えずに解くのと一緒です。ある敵に対して、「この敵にはこの呪文を使った後に、さらにこの呪文を使って…」と考えながら倒している人と、作業的に倒せている人では、後者のほうがレベルが高いんだろうなー、と考えるはずです。レベルを上がったというのは、こうやって作業的に倒せる敵の種類を増やしていくことだと思います。

・初見の強そうな敵が現れた時、どうするでしょうか?

どうすればいいのかわかりませんよね?何の呪文が効くのか、弱点は何かとか。試しに呪文を使ってみたら、意外とすんなり倒せることもあります。効かないこともあるでしょう。もしくは、呪文を使わなくても、レベルが高かったらある程度ゴリ押しができるので倒せることもあります。呪文みたいな華麗な解法を知らなくても、まあ、ゴリゴリと物理攻撃していく、数学で言えば、とにかく計算していくことで解けることもある、ということです。

 

 こんな感じの説明をします。これって多分他の教科でも言えるでしょうし、このようなことを色んな人が言っているとは思うんですが、やはり身近な例を挙げないと理解するのが難しいんですよね。

 数学の点数をいち早く伸ばしたいからと行って難しい問題ばかり解く人には、1つ目の例えをしています。その問題を時間をかけて考えて解けたら、マスターしたと思ってしまうために基礎的な計算演習をないがしろにしているんですね。マスターしたとなるには、作業的に倒せる段階まで達しないといけません。

 あとは、数学は暗記教科だと言う人には、2つ目の例えをしています。解法の暗記は個人的には危ないと思います。呪文、つまり華麗な解法を使いこなせるにもレベルが必要ですしね。ある程度の計算力があれば、解法を使いこなせますし、解法が思いつかなかったとしてもゴリゴリ計算しちゃえばいいのです。解法を覚えることは別にかまわないと思いますが、それがメインじゃなくて、その基礎には計算力の構築があると思います。

 もちろん、数学の得意不得意があって、どれくらいレベル上げをすればいいのかに差があることは否定できませんが、その基礎的な演習をおろそかにしてはいけないのは確かです。着実にレベルをあげていきましょう。

   レベル上げをする方針として「この分野はこんな感じで解けばいいんじゃね?」というざっくりとしたニュアンスを伝えるうまい文章が書けたら、載せていこうと思います。